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猛暑降葉山 [cultivation]

 昨年、一昨年と夏に決定的なダメージを受けたグラキリペスを筆頭とする着生種の花卉数種を、まだ連日の真夏日が襲い掛かる前の8月初めに室内に取り込み、ラニーニャが原因とされる今年の猛暑に備えた。室内というのは私の部屋のことで、東北向きなため朝に少し陽が差す程度で植物を置くには向いていない。(故に冬のダメージ=光不足は深刻だ。)
 今年のグラキリペスは夏になる前から例年にも増して状態が悪かったが、室内に取り込んだ後も暑さに当たったが如く葉が落ち続け、9月初めには逝ってしまった。ウェンディやシャンデリア、ウニフローラも枯死こそ免れたものの葉は落ちまくって山を築いてしまった。

着生カランコエの落ち葉:山という程ではないが皿に山盛りである
IMG_0799.JPG 

 今年の室内取り込みといった対応は、昨年よりもシャンデリアの葉落ちが少なくなった程度の効果しかもたらさなかった、昨年のコメントで夜の気温も高いのが良くないのではないかというアドバイスを頂き、早めに避難させたわけだが6月から散発的に30℃を超える日があり、取り込み前に何度か暑さに曝されてはいたのだ。また室内も動物の関係で冷房はかけるのだが、カランコエ置き場は26~29℃はあり、夜などベランダの方が涼しい始末だ。
 (現時点では対応策を思いつかないが)来年はもう一工夫してサバイバルを成功させたい。更に冬の花芽を落とさない技術もものにしなければ。

 一般的なカラン工は今年の猛暑をかろうじて乗り切ってくれたが、幸いなことに猛暑日が2日ほど続くと1日気温が下がる日が挟まったりしていたので、それが犠牲者を出さなかった理由なのかもしれない。
 それにしてもグラキリペスは今年購入した株のみならず、昨年の夏を乗り切って今年わずかながら開花した挿し穂由来の株も枯れてしまった。もしかして開花株は枯れる種なのかと訝しく思うほど、手の施しようのない脆さだ。生産者の方々はどうやって栽培しているのか、不思議でならない。

 更に今年の大きなダメージは、室内に取り込んでいた1月半ほどの間にウニフローラとシャンデリアにカイガラムシが蔓延してしまった。昨年からの戦いはまだ続いていたのだ。硬い殻を持つタイプのカイガラムシscale insectsは着生種、ブロスフェルディアナ系の花卉、セイロンベンケイやガストニス・ボナリ(ボニエリ)の仲間(Prolifraeグループのブリオフィルム)、リュウキュウベンケイソウとその近縁種によく付いた。その他の種にも付くが、これらの仲間ほど爆発的に増加することはなかった。
 意を決してこの9月は全てのカランコエを確認して、伐採と薬剤散布を大々的に行った。
 果たしてこの終わりなき戦いに終止符が打てるのだろうか。

蔓延とはこのこと、こうなると伐採してしまうのが安全だ
フィフィIMG_0801.JPG


続・うろこの葉 [cultivation]

 前回はカイガラムシ退治に使ったマシン油でカランコエ自体を退治してしまったことを報告したが、そうこうしているうちに被害状況が大体見えてきた。特にひどく感染(この言葉は正確ではないが、雰囲気的に使用)していた花もの、シンセパラ、ガストニス・ボニエリ、リュウキュウベンケイソウは思い切って主要な葉をバッサリと切り詰めたが、残った葉や茎には依然多くの虫が残っていた。そこである人から助言を得て、エタノールを散布することにした。たまたま動物の方の趣味の関係で消化管の固定標本作製用に購入したエタノールが余っていたのだ。
 これはかなり効果的で、まともにカイガラムシの体にかかればほぼ死滅する。但し、カランコエの頂芽にはかからないよう注意が必要だ。実際には100円ショップで売っていた耐アルコール仕様のスプレー・ボトルに入れて散布した。これが他の植物(ペチュニアなど)にかかると葉が萎れてダメになるので、その点も注意が必要だ。以前紹介したそうか病(菌類による感染症)や、ハーブのハダニ退治にアルコール除菌剤を散布したときは、散布の2分後に霧吹きで水をかけてアルコールを洗い流し、植物体へのダメージを軽減した。
 幸いなことにカランコエはアルコール除菌剤を洗い流さなくともダメージが軽い。エタノールなら蒸発が速いのでなおさらダメージが軽減する。カイガラムシがハダニのように2分程度では死滅しない可能性もあるので、条件的には都合の良い退治方法である。

 一般の薬剤でアブラムシ(アリマキ)を退治した後も同様の状況が起きるが、カイガラムシも死んだからといって植物から剥がれ落ちる訳ではない。しかもカイガラムシは他の昆虫に比べて、生きているのか死んでいるのか判別しにくいので、散布した翌週に退治できていないと思ってまた散布したりして、ひとつの植物で駆除終了までは随分と手間取って時間がかかる。また、卵や幼虫はとても小さく見逃しやすいので殲滅は困難を極める。大体は駆除できたと思うが、完全に駆除するに至るのは更に長い時間がかかりそうである。

 長々とつまらない記事を書いたが、カイガラムシはカランコエ最大の脅威だと思うので記録しておいた。

特効薬のエタノール
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カイガラムシに垂らして効果を簡易顕微鏡で確認する
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セイロンベンケイソウでも効果が確認できた
虫の周りにエタノールを垂らした跡が見える
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生きた植物にはこんな容器で散布した
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タグ:エタノール

うろこの葉 [cultivation]

 少し不気味なタイトルをつけてしまったが、昨秋に大苦戦したカイガラムシ退治の顛末に付いて記してみたい。カランコエの害虫(昆虫類)としてはアブラムシ(アリマキ)やアザミウマ(スリップス)、ヨトウガの幼虫(ヨトウムシ)等が代表的と思うが、個人的に一番厄介だったのがカイガラムシ類である。
 カイガラムシは大世帯過ぎて科レベルの同定すら出来ないのだが、家で発生したものはコナカイガラムシのような種とカタカイガラムシのような種である。前者は英語でmealy bugと呼び、後者はscale insectと呼ぶ。今回手を焼いたのは後者なので、タイトルに使わせて貰った。

 10年以上前に花ものカランコエにコナカイガラムシが多数発生したことがあり、そのときは排泄物にカビが発生し、多くのカランコエがすす病に侵された。全てのカイガラムシを駆除するのに数年かかった記憶がある。
 そして今回はカタカイガラムシのようなタイプのカイガラムシが大発生してしまった。ベランダで超過密な状態で栽培しているので、発生してもなかなか気付かずに容易に蔓延してしまい、見つけた時は悲惨な状況だった。夏の暑さの猛威による被害状況を確認していた8月下旬に気づいて、大規模な駆除は12月迄続いた。今でも完全に駆除できたとは言い難い状況だ。
 最初は花ものカランコエの葉や茎に付いているのが見つかり、ひどいものでは白い鱗がびっしりと生えたような感じになっていた(写真は敢えて割愛)。注意深く見ると葉の表面に点在していた微細な白い点もカイガラムシの幼虫であることが分かり、いたたまれなくなった。野外用の小型顕微鏡で見ると固着生活に入っている大きな個体(といっても径2㎜程度)は、すでに死んでいるようで体内で幼虫が孵化しているものも見られた。幼虫はダニのような形で小さく、雌親の殻の中で蠢いている。

葉に付いたカイガラムシ(まるでシストを形成しているような不気味さがある)
なるべく無難な写真を選んで、「閲覧注意!」にはしないようにしました。
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幼虫の時期は粉がついたようだ
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 早速カイガラムシ退治の定番であるマシン油を買ってきて散布した。植物体の近くから噴霧するとガスで冷却され、葉が傷んでしまうので遠くから(40㎝以上離れ)スプレーした。しかしそれでもこの処置がかなり深刻な二次被害を生んでしまった。
 以前コナカイガラムシ退治に住友化学園芸の商品名「ボルン」を使った時は、この方法で大丈夫だった。今回は(それしか売っていなかったので)コスパの良さそうなフマキラーの「カダンK」(アレスリン+マシン油)を使ったのだが、その結果が御覧の通り。
 
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 貴重なアフリカンローズやアルボレスケンス苗、その他花ものが枯死してしまった。
 カイガラ退治の効果はあったかもしれないが、被害の方が大きく「カダンK」はカランコエへの使用は向いていないと言える。

長くなってきたので、続きは次回に。


冬の爪痕 [cultivation]

 毎年全く同じような失敗を夏と冬に繰り返し、いい加減自分の愚かさに呆れるばかりだが、この冬も我が家のカランコエ達は大きなダメージを負っている。
 その前の冬同様に11/23(祝)頃ベランダのフレームにビニールシートをかけたのだが、またしても12月初旬辺りで日射しが強くなりすぎたのか、温度が上がり過ぎたのか幾つかの鉢が重軽傷を負った。それでも今回は前年の教訓を活かしてビニールの下に不織布をかませておいたのではあるが。
 今回一番手痛い犠牲はフミフィカである。3鉢のうち、大きな株の2鉢が枯れてしまった。他にも不定芽を育てているのでこの種そのものが失われることはないが、開花の望みは未来に追いやられてしまった。知ってる人は知っているように、この種の花は知られていない。どんな花が咲くのか興味深い種だ。(密かに個人的にヨ○○○ンさんに期待していたりする)

 その他にも葉焼けのダメージはテトラフィラ、ビッテリ、デフィキエンスなどに及び、前年の二の舞を演じてしまった。
 寒さによるダメージも被害があるが(今年痛かったのはアルボレスケンス)、これらは自然の力に争えないので仕方ない面もある。しかし早くビニールをかけたが故のダメージというのは、ヒューマンエラーに他ならない。次も同じことをやったら、自分に愛想が尽きるだろう。

 冬に受けるダメージには、もうひとつある。室内に取り込んだが故の光量不足だ。前々からこのブログでも触れているように、葉が丸まったり、下垂したり、それはひどいものである。当然徒長も伴う。春になって外へ出しても治るわけではなく、また姿かたちが良くなるまで2、3ヶ月育成しないと見られたものではない。
 特に自分の部屋は暗いので、取り込んだものの殆どが哀れな姿になっている。これもまた冬の爪痕である。
 しかし、ふと気付くと余り姿の変わらないものもある。エンゼルランプやウェンディである。これらの栽培品種の元親はウニフローラK.unifloraやポルフィロカリクスK.porphyrocalyxといった着生植物が入っている。着生種は森林内の樹上や岩肌に着いているため、原産地でも十分陽が当たる環境にいられるとは限らない。そのため、弱光下でも生育できるのではないか。無責任に書いてしまったが、そのように類推している。

 冬も夏もカランコエには大きな爪痕を残していく。
 広い庭で温室を持てない一般人にとって、日本は(というか埼玉は?)カランコエ栽培には適していない土地だとつくづく思う。
 そしてまた今年も春を迎える。

無残に焼け死んだフミフィカ
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凍死したアルボレスケンス
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光がないとこのような哀れな姿に
下垂した葉
下垂した葉.JPG 
丸まった葉
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ブリオフィルムのそうか病 [cultivation]

 植物の栽培法については知識がなくて、かなり限定的な情報をもとに手探り状態である。というより時間や場所や余力(­=気力)が足りなくて、ほとんど手が回っていないのが現状である。特に病気についての勉強は全くおろそかだ。ハサミの消毒をこまめに行っているくらいのもので、あとは市販薬(殺菌・殺虫剤)を適当に使っている。その程度なので記事に書くほどの内容や経験でもないのだが、備忘録なので取りあえず載せておきたい。

 もうかなり前の話になるが、20116月に何種かのカランコエの葉がおかしくなった。当時住んでいたマンションのベランダは南向きで、遮光もしていなかったため最初は45月の紫外線で葉焼けしたものと思っていた。しかしやがて葉の表面がかさぶた状に硬化し、更に新芽までいかれてしまうにおよび、慌てて対策する事にした。なにせ週末しか明るい状態で見られないし、自分しか世話をする者がいないので、見識不足と相まって後手後手の対応である。

 症状は写真に見られる通りで、葉だけでなく新芽や不定芽まで侵されている。様々な病原体に寄るこのような症状を総称して「そうか病」というらしいので、これはカランコエのそうか病と言ってもよいだろう。そうかは瘡痂と書いて、かさぶたのことである。病原体は植物の種類によっても異なるようで糸状菌や放線菌などだが、カランコエの場合はまだ報告を見つけていない。もっとよく探せばあるかもしれないが、植物病理学の情報までは手が回っていない。症状は複数の種と個体に現れたのだが、興味深い事に全てブリオフィルム節の植物、それも葉縁に不定芽を形成するタイプであった。

 そうか病自体が便宜上の病名なのだが、ブリオフィルムのそうか病は更に仮称というか、今ここで便宜的にそう呼んでいるに過ぎないので、その点はくれぐれも御了承願いたい。

 先ず2011626日撮影のクローンコエの症状である。クローンコエP626.jpg

不定芽クローンコエ626.jpg

このような症状に対して、真菌が原因かと思って市販薬(ベニカスプレー)やアルコール除菌スプレーを週に1回散布した。アルコール除菌スプレーはハーブ類のハダニ退治にも有効だった。但し、23分後には霧吹きで水をかけ、アルコールを除去しないと植物そのものがダメージを受けるので注意が必要だ。

  こうした治療を続ける事11ヶ月半でカランコエ達は新芽が育ち、変異した部分は戻らないものの病気は治癒する事が出来た。

  以下はクローンコエの治癒経過である (7/97/238/13) クローンコエP709.jpg

 クローンコエP723.jpg

クローンコエP813.jpg

  その他の種の治療前後の状態。治療前は6/26撮影、治療後は7/308/13である。この他にもガストニスボニエリ、モルタゲィかスアレゼンシスか不明なもの、シコロベンケイ、不死鳥も同様の症状と回復が見られた。

ラウイP626.jpg

ラウイ P806.jpg

ラウイ(6/26, 8/6)

錦蝶P626.jpg

錦蝶P730.jpg

錦蝶(6/26, 7/30)

胡蝶の舞錦P626.jpg

胡蝶の舞錦P806.jpg

胡蝶の舞錦(6/26, 8/6)

黒錦蝶P626.jpg

黒錦蝶P730.jpg

黒錦蝶(6/26, 7/30)

不死鳥錦P626.jpg

不死鳥錦P813.jpg

不死鳥錦(6/26, 8/13)

こんな具合でした。どうも改行が上手くいかなくて、ちょっと見にくいけど御勘弁を。

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