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子宝草目録3-① Bulbilliferae/葉上のクローン工場 [taxonomy]

 これぞ不定芽、これぞBryophyllumと言えるのがBulbilliferaeのグループだ。ゲーテが植物の原型としてセイロンベンケイソウを重視した話は有名だが、この仲間を見たらもっと感動したに違いない。グループ名からしてBulbilだ。そのBulbil=不定芽で爆発的に増殖する彼らは、同時に雑草として多肉界でも最も疎んじられている仲間でもある。私がブリオフィルムBryophyllumに興味を持ったのはもともとこの仲間が面白いと思ったからで、確かに殖え過ぎるものも多いが、どれも興味深い。

 このグループには下記の種と交配種が知られる。前の2グループと異なり交配種に関しては学名のないものが多く、また混沌としている部分があるので、ここでは記載された種のみリストアップする。その他のメンバーについては説明の中で触れることにする。

・Kalanchoe delagoensis
・Kalanchoe daigremontiana
・Kalanchoe laetivirens
・Kalanchoe sanctula
・Kalanchoe ×houghtonii


 この仲間で最も有名なのはキンチョウ(錦蝶)Kalanchoe delagoensisであろう。以前はKalanchoe tubifloraの名で通っていた。Tolken(1985) “Flora of Southern Africa”によると学名としてはKalanchoe delagoensisの方が古かったが誤って不適格名nomen nudumとみなされ、長いこと後発のKalanchoe tubifloraが本種の学名としてまかり通っていた。
 マダガスカル南部原産で、世界各国の熱帯から亜熱帯域で帰化している。強光下に耐える数少ないカランコエのひとつと言われる。生育環境により様相がかなり変わり、太く短い葉が詰まって密生したり、葉が細長く育ったりと面白い。植物発生進化学:読む植物図鑑(http://www.nibb.ac.jp/plantdic/blog/)によるとこの棒状の葉と思っている部分は実は葉柄で、本当の葉は葉柄の先端で4つに分かれた突起と見えるもので、その先に不定芽が生じる。
 Shaw(2008)では通常タイプの他に、近年導入されたタイプがあると言うがここで触れると混乱を招くだけなので、いずれ改めてShawの論文を読み解くことをしたい。また、最近葉柄の先が丸まり、葉が退化気味の品種(?)も見られるようだ。それとクヌート・イェプセン社のクイーングリーン・シリーズでもKalanchoe tubifloraの名で売り出しているが、現物を見たことがないので通常のキンチョウとの違いはまだ分からない。もうひとつイベリア半島地中海側とバレアレス諸島に帰化した個体群が‘Morvedre’として品種記載されたが、特に他との違いが明確とは思えない(西語の論文が読めなかったことも大きい)ので、取りあえず省いて考えたい。


キンチョウ(錦蝶)Kalanchoe delagoensis
錦蝶P7190060.JPG 

環境によっては葉柄がかなり長くなる
IMG_2829.JPG
 

 キンチョウと並んで古くから栽培されているもう一つの代表種がシコロベンケイことコダカラベンケイソウKalanchoe daigremontianaである。コダカラベンケイソウは標準和名のようであるが、最近は子宝草(コダカラソウ)ことKalanchoe laetivirensを誤ってこの名で呼んでいることも多く、コダカラベンケイとコダカラソウで紛らわしいので、当ブログではKalanchoe daigremontianaをシコロベンケイ、Kalanchoe laetivirensをクローンコエと呼んでいる。この世間の誤謬については今まで何度か述べたが、普及させたいので機会ある度に書いておこうと思う。
 マダガスカル南西部に自生するが、爆発的に殖えそうで増えないのか分布域は比較的狭い。野生個体群の中にやや小型で多肉質、白粉を帯びるタイプがあるというので、興味を惹かれる。この種もクイーングリーン・シリーズでKalanchoe daigremontianaとしてラインナップにあるが、写真を見る限りシコロベンケイではなくKalanchoe ×houghtoniiのようである。WEB上でも海外のサイトではKalanchoe ×houghtoniiを本種と誤認識していることがかなり多い。
 西海岸の個体群と少し離れた所では、長葉タイプのものが知られている。特に別の変種とされているわけでもないようだが、一般のシコロベンケイより小さくて育ちの悪い不定芽を生ずる。下の写真のように花も異なる。純粋にシコロベンケイの一個体群なのか、自然交配種なのか、今後の調査が待たれる(が、調査などされていないようなので期待できない)。
 専門筋ではシコロベンケイは変異が多く、同じ個体の不定芽間でも形態がばらつくという。不定芽はクローンなので、同じ遺伝子を持つとすれば、生育時の環境によって形態に差が出る植物なのかもしれない。


シコロベンケイKalanchoe daigremontiana
コダカラベンケイIMG_0657.JPG 

長葉タイプのもの
daigremontiana var. MG_4916.JPG
 

葉の形状のばらつき(左:長葉、中央・右は通常のもの=同一のクローン)
IMG_2674.JPG 

花の違い(左:通常タイプ、右:長葉)
daigremontiana and angustifoliaIMG_2534.JPG

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子宝草目録2-⑦ Suffrutescentes/バラの鋸歯 [taxonomy]

 前々回からの続きでロゼイの変種のうち基変種を除いた鋸歯が目立つ一群について見てみる。Kalanchoe rosei ssp. serratifoliaの一群である。この仲間は自然交配種と考えられるリショーイKalanchoe ×richaudiiやラウイ“rauhii”を含めてマダガスカル南東部の辺りに集中して見つかっている。この仲間を(インサイダー情報なしに)区別するのは混乱の極みである。

 まずはセラティフォリアK. ssp. serratifoliaとバリフォリアKalanchoe rosei ssp. variifoliaの差異であるが、前者は葉柄が不明瞭で鋸歯も葉柄近くにはない。後者は明瞭な葉柄を持ち、葉縁全体に鋸歯がある。以前書いた記事ではShaw(2008)に従ってラウイ“rauhii” = variifoliaと紹介してしまったが、これは将来訂正されるであろう。(参考:カランコエ・ラウヒー(ラウイ)http://kalanchoideae.blog.so-net.ne.jp/2014-03-15


セラティフォリアK. ssp. serratifolia 葉柄近くに鋸歯はない
IMG_3760.JPG 

バリフォリアKalanchoe rosei ssp. variifolia 葉縁全体に鋸歯がある
IMG_3762.JPG
 

 では以前は亜種セラティフォリアの変種とされ、取りあえず現在はロゼイの変種とされているseyrigiiはというと、取りあえず下の写真のようなものとされていたが、
01rosei ssp. IMG_4490.JPG 
 
どうやらこれもバリフォリアvariifoliaのひとつの型か、もしくは未記載の変種あるいは交配種の類であろう。ちなみにこの植物は葉をちぎって土の上に伏せて置いても不定芽を生じるまでに非常に時間がかかる。私も試みたが、不定芽が生成されるまでに1か月以上かかっている。本物のseyrigiiについてはここでは書けない事情があるので割愛する。


下の写真の植物も見かけるがこちらはセラティフォリアの一型だろうか。
02 sp. IMG_8520.JPG 
花を見るとロゼイに近く、不定芽も良く生じる。
03 sp. IMG_3404.JPG
 

 さて、残るは自然交配種のリショーイK. ×richaudiiとラウイ“rauhii”であるが、両者ともマダガスカル南東部で採集されており、前者はトラニャロTôlanaro産(原記載ではTalanaro)、後者は新種記載されておらず詳しい産地は不明である。ラウイは以前書いたようなK. rosei ssp. variifoliaではなく別種であり、出回ってはいるが未記載種なのだ。なので学名はなく、かといって正式な栽培品種名もないため、ここではとりあえず“rauhii”と表記している。ヨーロッパでは“Lucky Bells”として流通していると言われるが、花と葉を見ると微妙に異なる2型があるように思える。
 リショーイもラウイもロゼイ×錦蝶と考えられているが、次のような差がある。リショーイはラウイと比較すると葉身が割合として細長く、葉柄は不明瞭、鋸歯は葉縁全体にはなく、花弁の先はフェッシェンコイのように開く。


ラウイ“rauhii”(上)とリショーイK. ×richaudii(下)の葉は微妙に異なる
04ラウイ PA080286.JPG
05x richaudiiIMG_7681.JPG
 

ラウイ“rauhii”(上)とリショーイK. ×richaudii(下)の花
06ラウイ P3210156.JPG
07x richaudiiIMG_3195.JPG
 

 ロゼイの仲間については消化不良気味ではあるが、この程度に止めたい。

子宝草目録2-⑥ Suffrutescentes/バラの一族 [taxonomy]

 長々と続けているSuffrutescentesの仲間であるが、今まで紹介したラクシフローラ種群に対してもう一方にロゼイroseiの仲間が知られる。但しラクシフローラの1群は単系統だろうが、ロゼイの仲間もそうだとは限らない。

 それと「ロゼイ」と書いてしまっているが、この種小名は米国のベンケイソウ科研究者として名高いJoseph Nelson Roseに由来するから「ローズィ」と読む方が正しい。(学名を英語読みしてラテン語読みに批判的な人々もいるが、これならどう転んでも英語読みなので「正しい」と書いても異論はないだろう。)しかし極めて個人的な理由だが、ローズィと呼んでしまうとこのブログのアイコンの子と被ってしまうのでロゼイと呼ぶことにしている。
 人名などの固有名詞はラテン読みや英語読みではなく元の言語の発音に従うのが原則なのでなるべくそうしたいが、すでに定着している呼び名(敢えて和名とは言いません)はここでもそのまま使っていたりする。マンギニーとかベハレンシスとかだ。大体人名も地名も元の言語が何かは分かりにくいし、発音となるとなおさらである。なので適度に折衷しながら多少はこだわりを持ってやっていこうと思う。

 最初から脱線してしまったが、実はこの仲間について書くのは気乗りしない。現在ロゼイ種群のレビジョンが行われていて、現在の種分類が少なからず変更になるという一種のインサイダー情報を知ってしまったからだ。発表前なので当然この情報は公開できず、悪いことにアクシデンタルな理由で発表時期が未定になっている(ヘタをするとずっと公開できないかも知れない!)。[こういうことを書きっぱなしというのもいやらしいので、その内容について概要を知りたい方は、ICNのKalanchoe roseiの項を御参照下さい。]

 というわけで仕方ないから現状の分類に従ってサラッと紹介するに留めたい。以前書いたことの繰り返しになるが現状、ロゼイは4つの亜種や変種に分けられる。それとは別に交配種も知られる。
・Kalanchoe rosei(以下4つが亜種と変種)
  Kalanchoe rosei ssp. rosei
  Kalanchoe rosei ssp. serratifolia
  Kalanchoe rosei ssp. variifolia 
  Kalanchoe rosei var. seyrigii
・Kalanchoe ×richaudii(交配種)
(このうちserratifoliaとvariifoliaはShaw(2008)が変種にステイタス変更した、がここでは元のまま亜種としておく)

 基変種ロゼイK. rosei ssp. rosei(とK. rosei var. seyrigii)はマダガスカル中南部に分布している。現在は鋸歯が比較的浅く披針形の葉を持つものが基変種のロゼイとされている。花はラクシフローラに比べてスリムである。国内でも宮古島では帰化しているようだ。たまにこれを不死鳥と誤認していることがある。
 Suffrutescentesでもラクシフローラ種群は葉を切り取って土の上に置いておくと葉縁に不定芽を生じる。状態次第では茎についたままでも不定芽が形成されるが、稀である。その点ロゼイや以前紹介したラウイは葉を切り取らなくとも不定芽をつけることが多い。勿論通常不定芽を生じるScandentesやBulbilliferaeといったグループよりは生成頻度は劣るが、それらの仲間と同じようなタイプの不定芽が出来る。
(不定芽のタイプについてはブリオフィルムの系統/葉縁に不定芽を形成するタイプ③ ;http://kalanchoideae.blog.so-net.ne.jp/2016-08-27参照)

 鋸歯の大きなセラティフォリアの仲間については稿を改めたい。

基変種のロゼイK. rosei ssp. rosei(とされているもの)
rosei01IMG_8577.JPG 

ロゼイの花
rosei02IMG_2517.JPG


タグ:ロゼイ

子宝草目録2-⑤ Suffrutescentes/その他の近縁種 後編 [taxonomy]

 前回はラクシフローラ型の仲間を紹介したが、今回はその続きである。

 この仲間で一番特徴的な葉を持つのがセラタK. serrataである。ラクシフローラ型の他種と混同する恐れはないにもかかわらず、この植物に関しては誤認が甚だしく、googleで画像検索しても本物の写真が殆ど引っかかってこない。海外では多くの人が不死鳥の類(この言い方は不自然ですが、近い将来別の記事で解説予定です)をこれと勘違いしているようだ。種小名は「鋸歯のある」の意なので、確かに不死鳥類は鋸歯が目立つのだが、全くの間違いである。また国内ではKalanchoe節に属すると思われる種が「セラタ」の名で販売されているらしく、ネット上に鈍鋸歯のある一般的なカランコエの写真がヒットする。
 更に書物を見てもSajeva,M. and M. Costanzo(2000)"SUCCULENTS Ⅱ: The New Illustrated Dictionary"とか佐藤(2004)「世界の多肉植物 2300種カラー図鑑」といったスタンダードなものでさえ、K. laxiflora ssp. violaceaとおぼしき植物をKalanchoe serrataとして写真を載せている。僅かに小学館の「園芸植物大事典」に載った写真が本物と思われる。

 セラタはアンドリンギトラAndringitraを中心としたマダガスカル中南部に分布しているとされ、1947年にMannoni & Boiteauが記載している。幸いなことに原記載図が添えられているので、不死鳥やラクシフローラと似ていないことが一目瞭然である。何故このような誤謬が蔓延っているのか不思議だが、Lexiconの著者のJacobsenが"A Handbook of succulent plants”にKalanchoe serrataと称してK. roseiの変種であろう植物の写真を載せている。この植物は細い葉で葉縁全体に鋸歯があるので、これを不死鳥類と勘違いした人々がK.serrata=不死鳥類という誤謬を流布したのではないかと思われる。


セラタKalanchoe serrataの原記載図(Notulae systematicae 13:151, 1947)
Notulae systematicae.jpg 

実際のセラタはこのような植物である

serrataIMG_5179.JPG

 

 さてラクシフローラ型の最後の1種は葉が大型になるワルトハイミィKalanchoe waldheimiiである。学名はラテン語なのでラテン読みでも英語読みでもよいが、人名由来の種小名はその人名の発音で読むのが一般的だ。しかし通常はなかなか元の人名がどこの人で何語の発音が良いのか判断するのは難しい。Waldheimはロシア人なのでこの植物の名はロシア人名のカタカナ表記に倣ってワルトハイミィとしたが、発音からするとウォールトヒムイと書いた方が近いかも知れない。とりあえずここではワルトハイムと読むことにして種小名はワルトハイミィとし、いずれどこからかクレームが来たら直そうと思う。

 ワルトハイミィの葉の形状はフェッシェンコイと似たようなものなので、若くて葉の小さい株では区別が難しい。フェッシェンコイより葉が肉厚な印象はあるが、感覚的なものでしかない。たまたま売っていたとしても見分けがつかず、狙って入手するのは難しいかも知れない。マダガスカル中部原産。


フェッシェンコイによく似たワルトハイミィK. waldheimii
waldheimiiIMG_5669 (2).JPG 


 改めてリストアップしてみるとラクシフローラとフェッシェンコイの区別さえつけば、フェッシェンコイとロカラナ・ワルトハイミィを混同することはあっても、マルニエリアナ・セラタ・テヌイフローラは識別が容易なのでそれほど混乱しないかもしれない。むしろラクシフローラの種内変異の方が難解かも知れない。


 ラクシフローラ型の現在知られている種については以上である。

子宝草目録2-④ Suffrutescentes/その他の近縁種 前編 [taxonomy]

 ラクシフローラ K. laxifloraとフェッシェンコイK. fedtschenkoiの説明でかなりかかってしまったが、このグループのその他の仲間についても見てみたい。Suffrutescentesは最初の回で触れたようにラクシフローラ K. laxifloraの種群とロゼイK. rosei (ローズィという方が正しいかな)の種群に分かれる。ロゼイ種群に関しては色々と問題があるので後回しにして、まずはラクシフローラ種群の残りの種について述べていきたい。


 この仲間はどれも似たり寄ったりで区別が難しい。前々回ラクシフローラ K. laxifloraの最後に載せた写真のものは国内でたまに見かけるものであるが、これを単品で葉だけ見るとフェッシェンコイにも似るし、その他の種にも似る。花を確認しないとラクシフローラ K. laxifloraとは分からない。将来このタイプが詳しく調べられて実は別種だったという結末になる可能性も皆無ではない。慣れてくると各種の区別はつくようになるが、区別がつきにくい(言い換えると特徴が掴みにくい)種については花を見るしかない。


 さて、ラクシフローラとフェッシェンコイ以外で良く見られる種はマルニエリアナK. marnierianaであろう。葉は先の2種より小型で葉縁に明確な鋸歯や鈍鋸歯はなく、若干の凹凸に不定芽が生じる。このグループとしては葉が特徴的なので、小さな苗でなければ他種との区別はつくと思う。花筒は他種に比べて太くがっしりした感じがする。マダガスカル南東部に自生し、フェッシェンコイとは分布域が重なっている。


マルニエリアナK. marnieriana 最近は分からないが、以前は頻繁に売られていた
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 幼い苗の時にはマルニエリアナによく似るが成長するにつれてフェッシェンコイのような葉になり、さらに成長すると葉柄近くまで鋸歯が生じるようになるのがロカラナK. ×lokaranaである。マダガスカル南部のトラニャロ(トラナロ;Tôlanaro)近郊で見つかった自然交配種で、親の片方はラクシフローラと考えられているようだ。しかしラクシフローラの分布域から考えて、疑問は残る。GBIF : Global Biodiversity Information Facilityの情報を見るとラクシフローラは基本的にマダガスカル中東部に集中的に分布しているが、飛んで南部の一部にも分布していることになっている。これがロカラナの事なのか、ロカラナの親個体群なのか判別がつかない。
2005年にDescoingsによって新種記載されているが、文献上もネット上も大した情報は得られない。これが他種との区別のもっとも難しい種かも知れない。


ロカラナK. ×lokarana 成長すると鋸歯が葉の全縁に見られる
x lokaranaIMG_0281.JPG 
x lokaranaIMG_2638.JPG
 

 ネットで色々と検索しているとロカラナによく似た未記載種と思しきものが引っかかってくる。Kalanchoe sp.としてマダガスカル南部のPic St. Louis産としか情報がない。葉はロカラナよりも明るい色をしていて、テヌイフローラにも似ている。写真で見る限り萼筒も花筒もピンク味が強く、美しい。
 このsp.はそもそも見る機会がないであろうから、ロカラナと混同して悩む必要もないと思われる。

 この仲間では上記のマルニエリアナK. marnierianaが小さな葉を持つが、もう1種テヌイフローラK. tenuifloraも葉の小さな種だ。種小名は細い花の意。2004年にアンタナナリボのTsimbazaza 動植物公園での栽培個体をもとにDescoingsが記載した種で、葉は葉縁に少数の鈍鋸歯があり、楕円形、花は種小名の意味のごとく細めである。この種もやや特徴的なので、ラクシフローラやフェッシェンコイと混同することはないであろう。


葉も細長い印象を受けるテヌイフローラK. tenuiflora
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