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続・うろこの葉 [cultivation]

 前回はカイガラムシ退治に使ったマシン油でカランコエ自体を退治してしまったことを報告したが、そうこうしているうちに被害状況が大体見えてきた。特にひどく感染(この言葉は正確ではないが、雰囲気的に使用)していた花もの、シンセパラ、ガストニス・ボニエリ、リュウキュウベンケイソウは思い切って主要な葉をバッサリと切り詰めたが、残った葉や茎には依然多くの虫が残っていた。そこである人から助言を得て、エタノールを散布することにした。たまたま動物の方の趣味の関係で消化管の固定標本作製用に購入したエタノールが余っていたのだ。
 これはかなり効果的で、まともにカイガラムシの体にかかればほぼ死滅する。但し、カランコエの頂芽にはかからないよう注意が必要だ。実際には100円ショップで売っていた耐アルコール仕様のスプレー・ボトルに入れて散布した。これが他の植物(ペチュニアなど)にかかると葉が萎れてダメになるので、その点も注意が必要だ。以前紹介したそうか病(菌類による感染症)や、ハーブのハダニ退治にアルコール除菌剤を散布したときは、散布の2分後に霧吹きで水をかけてアルコールを洗い流し、植物体へのダメージを軽減した。
 幸いなことにカランコエはアルコール除菌剤を洗い流さなくともダメージが軽い。エタノールなら蒸発が速いのでなおさらダメージが軽減する。カイガラムシがハダニのように2分程度では死滅しない可能性もあるので、条件的には都合の良い退治方法である。

 一般の薬剤でアブラムシ(アリマキ)を退治した後も同様の状況が起きるが、カイガラムシも死んだからといって植物から剥がれ落ちる訳ではない。しかもカイガラムシは他の昆虫に比べて、生きているのか死んでいるのか判別しにくいので、散布した翌週に退治できていないと思ってまた散布したりして、ひとつの植物で駆除終了までは随分と手間取って時間がかかる。また、卵や幼虫はとても小さく見逃しやすいので殲滅は困難を極める。大体は駆除できたと思うが、完全に駆除するに至るのは更に長い時間がかかりそうである。

 長々とつまらない記事を書いたが、カイガラムシはカランコエ最大の脅威だと思うので記録しておいた。

特効薬のエタノール
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カイガラムシに垂らして効果を簡易顕微鏡で確認する
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セイロンベンケイソウでも効果が確認できた
虫の周りにエタノールを垂らした跡が見える
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生きた植物にはこんな容器で散布した
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タグ:エタノール

うろこの葉 [cultivation]

 少し不気味なタイトルをつけてしまったが、昨秋に大苦戦したカイガラムシ退治の顛末に付いて記してみたい。カランコエの害虫(昆虫類)としてはアブラムシ(アリマキ)やアザミウマ(スリップス)、ヨトウガの幼虫(ヨトウムシ)等が代表的と思うが、個人的に一番厄介だったのがカイガラムシ類である。
 カイガラムシは大世帯過ぎて科レベルの同定すら出来ないのだが、家で発生したものはコナカイガラムシのような種とカタカイガラムシのような種である。前者は英語でmealy bugと呼び、後者はscale insectと呼ぶ。今回手を焼いたのは後者なので、タイトルに使わせて貰った。

 10年以上前に花ものカランコエにコナカイガラムシが多数発生したことがあり、そのときは排泄物にカビが発生し、多くのカランコエがすす病に侵された。全てのカイガラムシを駆除するのに数年かかった記憶がある。
 そして今回はカタカイガラムシのようなタイプのカイガラムシが大発生してしまった。ベランダで超過密な状態で栽培しているので、発生してもなかなか気付かずに容易に蔓延してしまい、見つけた時は悲惨な状況だった。夏の暑さの猛威による被害状況を確認していた8月下旬に気づいて、大規模な駆除は12月迄続いた。今でも完全に駆除できたとは言い難い状況だ。
 最初は花ものカランコエの葉や茎に付いているのが見つかり、ひどいものでは白い鱗がびっしりと生えたような感じになっていた(写真は敢えて割愛)。注意深く見ると葉の表面に点在していた微細な白い点もカイガラムシの幼虫であることが分かり、いたたまれなくなった。野外用の小型顕微鏡で見ると固着生活に入っている大きな個体(といっても径2㎜程度)は、すでに死んでいるようで体内で幼虫が孵化しているものも見られた。幼虫はダニのような形で小さく、雌親の殻の中で蠢いている。

葉に付いたカイガラムシ(まるでシストを形成しているような不気味さがある)
なるべく無難な写真を選んで、「閲覧注意!」にはしないようにしました。
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幼虫の時期は粉がついたようだ
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 早速カイガラムシ退治の定番であるマシン油を買ってきて散布した。植物体の近くから噴霧するとガスで冷却され、葉が傷んでしまうので遠くから(40㎝以上離れ)スプレーした。しかしそれでもこの処置がかなり深刻な二次被害を生んでしまった。
 以前コナカイガラムシ退治に住友化学園芸の商品名「ボルン」を使った時は、この方法で大丈夫だった。今回は(それしか売っていなかったので)コスパの良さそうなフマキラーの「カダンK」(アレスリン+マシン油)を使ったのだが、その結果が御覧の通り。
 
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 貴重なアフリカンローズやアルボレスケンス苗、その他花ものが枯死してしまった。
 カイガラ退治の効果はあったかもしれないが、被害の方が大きく「カダンK」はカランコエへの使用は向いていないと言える。

長くなってきたので、続きは次回に。